2024年 12/22 パルコ劇場「カタシロ~Relive vol.1~」:立川志らく

〇客入り・座席

8~9割といったところ。
今回は右側(子供部屋側)の右から3番目だったが、
1~2番目は空席となっていて、
実質の一番右端の席となった。
ここも、埋めようと思えば埋められる席か。

席は4回観に行く中で最も席が後ろ(J席)。
後ろと言ってもそこまで後ろというわけでもなく、
俯瞰でステージを見下ろせる貴重な席だったと思います。




〇感想

ざっくり感想を言うと、
「思ってたのと違った」って事。

それは、俺自身だけでなく、TLの人も、そして志らくさん自身も感じていた。


志らくさん自身もアフタートークで言っていたが、
自分のイメージは、ヒール、毒舌、屁理屈をこねくり回すようなタイプだと
(こういう言い方してたかどうかは忘れちゃったけど)。
んで、俺もヒールとまでは行かないまでも、やっぱり理屈っぽかったり、
ちょっと難しそうな人だなって思ってた。

TLでも、
「さぞひねくれ満載になるかと思いきや
普通に優しいいい人だった」って書いてる人いて、
「うん、やっぱそうだよなー!」って思ったし、
そこを期待して今回チケット取ったって言ってもいい。
別に志らくさんのファンでも無いし、
面白そうだからチケット取ったわけで、
その面白さの期待する所としては、
そのひねくれ、屁理屈、こねくり的な要素だったわけよ。


だが、TLにあったように、「案外」優しい、いい人だった。
思ってたのとは違った。
期待してたのとは違った。

だからと言って、損したとかは全く無い、十分楽しい、
志らくさんの人間性がよく出た、とても良いカタシロだったと思います。



あと、志らくさんがとにかくめっちゃしゃべってた。
これはカタシロという舞台で行われた、立川志らくトークライブかって位。
時間大幅に押すんじゃないか?と思われたが、
かかった時間は1時間10分ほどと、
白石加代子さんの回とさほど変わっていなかったのには驚いた。


特に印象的だったのが、二日目の探索パート。
ここでディズムさんは「いない人」になるが、
志らくさんは、隣の子供部屋を見て、
「あ、思い出した事がある」と、子供や家族の事を
いないはずのディズムさんに話し始める。

本来ならば、そういう話を独り言のようにしてほしいものだ。
ディズムさんも「ここで私はいない事になってるんで」と、
シャットアウトも出来たはずだ。
だが、それをせず、ディズムさんは会話の相手になってくれた。
それはもちろん、その方が志らくさんの会話も引き出せるし、
客もそれを求めてるだろうし、と、ディズムさんが判断したからだろう。



そんな会話の内容は、雑談のようなものもあったが、
この作品の芯となる部分に触れるところもあり、
それでいて、立川志らくという人間像を露わにさせた。
特に、アユムが目が見えない事を知って
身近の盲人の知人の話を出しつつ
「目が見えるけど、人の気持ちが見えない人よりはよっぽどいい」
みたいな話をしたのは、相当良かった。


あと、序盤で、コンクリートが散らばったこの舞台の様子を見て
「病院というより、ショッカーの改造室みたいだ」
といったのも秀逸だった。
ここで笑いが起きていたけど、カタシロを知ってると、
まさに改造室なわけよ。
ていうかもう既に改造済みなわけよ。
もしかして、ディズムさん、それを狙ってこういう舞台美術にしたのか?!
いや心象風景って言ってたけど!
実は今までのカタシロと違って、病院ではなくどこぞの秘密基地、改造室で
行われていた?!という可能性すら感じさせた。




志らくさんは、
「記憶喪失だが、名前はマコト、
唯一覚えてる事を覚えていた(しゃべる事を生業としていた)」

というカタシロのルールを理解し再現。
たくさんしゃべってくれるし、徐々に記憶も思い出してくれるし
(思い出しすぎか?とも思ったけどw)
ディズムさんもやりやすいと思ったんじゃないかな。
探索パートで、やっぱりコンクリートのオブジェに興味を持つも、
口に出してパソコンの画面へ誘導したりと、露骨な誘導もみられた。

白石さんは、名前すら思い出せない感じだったからさー。
まあ、あれは白石さんなりの「記憶喪失」という役柄を演じた結果かもしれないけど。


なお、志らくさんはパソコン見ても、健康診断の数字を思い出しただけで、
97.98という数字の意味はさほど考えてないようだった。
そもそも、この舞台に散りばめられていた謎に関して、
解明しようという意識は無かったように感じられた。






〇服装&アフタートーク

家着とも取れるような、ラフな格好。
そもそも落語家が私服で舞台に上がるって事自体珍しいのでは?

かと思えば、アフタートークになると、落語家の格好で登場!
「素性不明のマコト」から「立川志らく」になると、
ちゃんとした仕事着になるってのが良かった。



なお、今回もディズムさんは、舞台中は1/4の仮面、
アフタートークでは、いつものがっつり仮面&マスク。
今回はフォトセッション無いから、1/4仮面で出るかと思ったのに。
ただ、志らくさんが「普段の仕事着」に変わったように、
ディズムさんも普段の格好に戻った、という意味で解釈は出来るかな。


もう一人の患者役であった、堰代ミコさんは、声だけの出演。
Vtuberとはいえ、顔のうつったモニターでも引っ張り出してくるのかと思ったけど。




〇内容

最初は引き継いだ記憶である
「話すことを生業にしてること」を大事なものの最上位に置いていたが、
アユムとの交流や、隣の子供部屋を見る事によって、
或いは囚人のジレンマでの
「捕まった年数を0にするために自白を選んだが、相手が大事な人かどうかで答えが変わる」
という証言とともに、自分にとっての大事な人という存在を気付いたおかげで、
「家族、子供」というのが、大事なものの最上位という事に、
志らくさん自身が気付かされる。
子供は結構小さいっぽい?
60過ぎという年齢を考えると、ちょっと意外な感じだが、
だからこそ、余計に守りたい、育てなければならない責任感があるんだろう。


そこからは、家族に対しての優しさ、献身さが溢れていく感じ。
最後の選択は、自身が60を超えて、
この先長生きできる保証も無いし、
機械の身体のメンテナンスの方が長生き出来るんじゃないか?
という考えもありつつの、YESだった。




立川談志

結構談志さんの話も結構出て来て、
この辺はトークライブのような楽しさがあった。

一番印象的だったのは、志らくさんは、ずっとテレビに出る仕事を断ってたらしい。
しかし、談志さんが亡くなってから、
生前談志さんが、
志らくさんがテレビで売れようとしない事に不満?をもっていたらしく、
それを知って、恩返しのつもりでテレビに出るようになったらしい
ワタナベエンターテインメントに所属したのも、そのタイミング?)


他にも、メディアで談志さんの事を話すときは、結構毒舌っぽくいじる事も多いが、
その実、談志さんに対する尊敬と感謝のようなものが表れた話が
ちょいちょいあった印象。