2024年 12/20 パルコ劇場「カタシロ~Relive vol.1~」:白石加代子、相羽あいな

ゲネプロ

後のYoutubeで判明したのだが、この夜公演の前に、ゲネプロがあったらしい。
そのゲネプロも、映画版みたいに、録画してどこかで公開するわけでもないようで、
劇場のスタッフが患者となり、もう一人の患者役として、
相羽あいなさんに早めに来てもらってやったとの事www
なんて豪華なんだ!!!
その内容が、素晴らしく感動的な内容だったらしく、
それで舞台の成功を割と確信した模様。

なお、元女子プロレスラーだった相羽あいなさんを
エル・デスペラードさんにぶつける案もあったようですが、
スケジュールの都合で出来なかった、というのもYoutubeで語られてました。




〇客入り

しっかり確認したわけではないが、6~7割くらいかなーって印象。
後ろの方は、割と空いてたね。
白石加代子さんのファン層というのはよくわかりませんが、
年配の方、カタシロを知らない方も割といたようで、
なんとなくの話してる雰囲気や、TLを見る限り、
好評だったようです。





〇内容

役者の人がプレイヤーの場合、結構入り込んで、
演技をして臨まれるパターンが多かったけど、
白石さんもそのタイプ。
ディズムさんは、白石さんの第一声で、身が引き締まるような思いをしたらしい。

結構医者に対して不信感をもっている白石さん
(でも、アフタートークによると、そうでもなかったみたい?!)。
探索パートでは、PC画面や傍らにある手術道具には関心を示さず、
オブジェっぽいコンクリートにしか興味を示さず。


しかし、もう一人の患者(アユム)とのやり取りから、様子が変わってくる。
どうも白石さんはかなり子供好きなようで、アユムとのやり取りを通して、
表情も柔らかくなり、入り込んでいくのが分かる。


カタシロにおける治療は、患者の失われた記憶を取り戻すためにやってるのだが、
高齢の白石さんは、記憶を取り戻す必要は無い的な事を言い出して、
医者を困らせたりするが、これを、「現世には興味ない」と俺は解釈して、
「現世に興味ない、子供好きならば、最後の決断もよくあるパターンになるだろう」
と思って見てました。



しかし、「臓器くじ」の思考実験において、様子が変わる。
白石さんの答えは、珍しく「答えたくない」のパターンだ。
命のやり取りを不快に感じたか、
やはり、年齢故の、こういう所に忌避感があるのかなあと勝手に感じてみたり。


そして、クライマックスでは、「それはあなたのエゴだわ」と突き放し、
まさかの拒否回!!!
拒否回ってだけで珍しいのに、それまでの子供との関係性と、
記憶を取り戻したくない=老い先短い自分の人生なんてどうでもいい、
それより未来ある子供に、って考えになると思ったから、余計ビックリした!
「自分にはまだやりたいことがある」とか急に言い出してさーw
なんなら、自分の身体の真実を知るまでは、YESと言いそうな雰囲気まであったのに。


そして、エンディング。
最後に一言を求められた白石さん。

めっちゃ間が空く。
あれ、どうしたんだ?
何かあったのか。
それとも、言葉を考えているのか?
いや、にしても時間経ちすぎだろ?
それくらいの時間が流れた後、出てきた言葉は


「私は、神にはなれないわ」


この言葉で、うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおってなって終了。
そして、2人は階段を降り(高齢だから、ディズムさんが手を取ってあげる)、
お辞儀して降壇。



〇フォトセッション

休憩20分を挟んで、アフタートークなんだが、
初日だけ、取材向けのフォトセッションがありました。

よくある舞台は、初日夜公演の昼にゲネプロやって、そこで写真とか撮るパターン。
しかし、この舞台は、一回こっきりという事もあって、
このタイミングでやるって事なんだろう。


登壇者は、アユム役を演じた相羽あいなさん含めた3人。
映画の黒沢ともよ相羽あいな回のアフタートークは、
相羽あいなさんの登壇は無かったので、これは嬉しい。
お綺麗でした。
そして、ディズムさんは、やはり仮面にマスクという厳重装備で顔を隠しています。


白石さんは、色々なカメラに対して顔を向けるのがおぼつかず、
相羽さんが結構フォローします。
3人並んだ写真、相羽さんを覗いたツーショットの写真の後、
冒頭の手術台でのやり取りを再現した写真。
AVで言う所の、後スチですねw

spice.eplus.jp



〇アフタートーク

www.youtube.com


白石さんがそんなにしゃべる感じの方でもないためか、
そこまで盛り上がってる感じではありませんでしたが、
聞きたい話は十分聞けました。
相羽さんが結構回していたのが印象的。

また、相羽さんが患者役やった時の話もしてくれてたのは嬉しかったなー。
クライマックスのシーンを「怖かった」と言ってて、
あーそういやこれって怖い話だよなあ、って再認識。


・白石さん、オファーはノリノリで受けたけど、
始まる前は不機嫌になっていた?


・俺は全然気付かなかったけど、
クライマックスであの状態を見てからの、
相羽さんが白石さんと会話するとき、
白石さんの声のトーンがそれまでと全然違ったらしい。
臓器くじのあたりから、そういうスイッチが入ったみたい?


・クライマックスで、あのシリンダーはアユムで、
横たわってるのは自分の身体だっていうの、
ちゃんと理解してなかったっぽい?
ディズムさんは説明しているが、
確かにあの衝撃的な展開で、理解が追いつかない状態で、
説明されたところで、理解しきれない部分はあるだろう。
とはいえ、理解した所で、結果は変わってなかったようには思えた。
いや、変わる可能性もある時点で、
しっかり理解させたいところではあるが…





〇その他

劇中で、医者は、これまで600人近く見てきて、
やっと適合したのが今回の患者、白石さんであることを言っていたのだが、
この600人近くって、今回のパルコ劇場のキャパと大体一緒なんだって!
これ、狙ってるのかなあ…


クライマックスのシーンで、
白石さんが、PC画面に一切触れなかったせいもあり、
あの数字に関してのネタバラシをしなかったのは、
流れとしては当然だが、カタシロ全体としては、
相当珍しいと思った。
雷に打たれたってのが、実は嘘って話も無かったし、
名簿は存在自体不明だったし。





そんなところかなー。
本編は1時間10分くらいだったかな。


このカタシロを通して感じたのは、命の重さだね。
俺は、カタシロという作品を、どこかハートウォーミングな話として捉えていた。
かわいそうな境遇の子供に対して、自分の体を提供して、
めでたしめでたし、ほっこりってのが大体のパターンだからだ。


しかし、今回のカタシロを観て感じたのは、命の重さ。
見方によっては、命を与える、とも取れる。
それは、神にも等しい行為だ。
そんなことをしていいのか?
という背徳感。

俺は白石さんの事はよく知らない。
しかし、高齢という事は分かる。
なんでも80を超えているらしい。
そういう「高齢者の価値観」みたいなのを勝手に感じて、
臓器くじでの拒否感からのこの結果、というのが、
納得性もあっていいんだよなあ。



あと、よくみんなの感想で、
最終的なYESの判断について「優しい」ってコメントよく見るけど、
それも違うんじゃないかって思えてきた。
単に「優しい」とか「優しくない」とか、
そういう部分を超越した、「命の大事さ」について、
この舞台では考えさせられましたね。