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第8回公演「Shuttered Guy」の再演。
初演は、自分にとって初めての梅棒であり、
唯一の、1回しか観劇してない演目でもあります。
自分の中では、
「あの時なしえなかった2回目の公演を観る」
みたいな感覚もあります。
基本的には、前回と一緒です。
なんで、ストーリーの説明とかは割愛。
https://falconclaw.hatenablog.com/entry/20180527/1527411779
俺は、今まで梅棒の公演を観て来て
「これは上位だな」
「これは微妙、下の方だな」と、
心の中で評価してきた。
だが、この作品に関しては、1回しか観てないし、
「初めての梅棒」という衝撃が強すぎて、
「Shuttered Guy」という作品が、
梅棒全体の中で、どれくらいの面白さに位置するのか、
イマイチ分からなかった。
だが、この再演を観て言えるのは、
この演目は、間違いなく上位に来ると確信した。
その要因を挙げていくと
①根底にあるバカバカしさ&熱量
やっぱり梅棒は、シリアス路線よりコメディ路線の方がいい。
そして、ベースにある謎の熱量が、
観る側のテンションを上げさせて、盛り上げてくれる。
②参加型のギミック
Tシャツ勝負や「YAH YAH YAH」のくだりなど、
声を出させることによって、参加の楽しさが生まれる。
一体感も生まれるかもしれない。
数少ないセリフのシーンに、意味があるのも大きい。
③ストーリーの良さ
基本バカバカしいのに、しっかりとしたストーリーがあり、
引き込まれていく。
序盤の丁寧なネコダ商店街の点描があるからこそ、
ネバダの連中が来て、なびいていく様が生かされるんだよなあ。
〇初演との違い
・フリーマーケット「メル(仮)」のやっくん&ユイカがいなくなっている
これは驚いたねー。
何といっても、それに気付いたのが、
舞台初日、例のTシャツのシーンが始まってからwww
事前にキャストとか見て、軽く初演と再演の違いなんかも見比べていたのに、
全然気づいてなかったわwww
不要なキャラを削除した、とも取れるが、
おそらくモデルとなっている、ぺこ&りゅうちぇるのペアが、
2024年の今現在、あまりよろしくない感じになってしまっているので、
配慮として消してしまったんだと思う。
例のTシャツ対決、初演は、このやっくん&ユイカの店と、
ねね&ももかの店で、Tシャツデザイン対決をしたわけだが、
再演では、ねねとももか(かなた)との2人で対決する形になっている。
このTシャツ対決も含め、全体的にやっくん&ユイカがいなくなっても、
さほど変わらないテイストだったので、まあいいのかな、って感じ。
舞台自体も「人が減ったなー」って感じは全然しないしね。
・一部曲の変更
これはあるだろうと思っていたし、なんなら思ったより少なかったまである。
SUN自体も好きな曲なんで、これは結構良かった。
共に不穏な雰囲気を感じさせる曲で良かったけど、
初演では、インフルエンサー/乃木坂46の後に欅坂、という流れだったので、
その流れの面白さは無くなった。
ただ、同じアイドル系2曲が続く事による、クドさもあったと思うので、
それを無くしたかったのかもしれない。
△サラバ、愛しき悲しみたちよ/ももいろクローバーZ→限界突破×サバイバー/氷川きよし
クライマックスでのバトルシーンで使われる曲。
これは良かったと思う!
この作品にある「謎の熱さ」があるのは、
氷川の曲の方だし、限界突破ってのも、合ってると思う
(ホントはこの後のシーンの方が限界突破感あるんだけどw)
〇「改」と「Z」の違い
今回の舞台は、再演に当たり、
「改」バージョンと、「Z」バージョンの2パターン用意され、
一部キャストが代わり、ビジュアルも変わったりしている。
このパターンは、梅棒史によると、
第8回公演の「超ピカイチ!」以来2度目となる。
だが、「超ピカイチ!」は、二つのバージョンで曲が変わり、
シーンがまるまる変わったりするものもあったのに、
今作ではそれが無し。
これはかなり残念かなー。
〇かなた/野田裕貴(改)
「改」と「Z」の違いで、特に目を引くのが、
俺が梅棒を観に行くきっかけになった、東理紗が初演時に演じていた、
ファッションパーク「ネネ」の孫役。
他の役は、キャストが違っても、
役名は一緒なのに(アプローチが違って別人のようになってるのもいるがw)
この役だけ、初演と同じ「ももか」と、「改」の「かなた」の別人が用意されている。
「ももか」を演じるのは女性、「かなた」を演じるのは男性という事で、
性別も違うのかと思われるが「かなた」のビジュアルは中性的で、
女性とも男性とも取れる。
わざわざ役名まで変えているのだから、男性と取るのが自然な気もするが…
この役は、男性警官に恋する一面を持ってるのだが、
「かなた」も普通に恋をしている。
もちろん、今のご時世、男性が男性に恋するのもアリなわけだが…
むしろ、そこが狙いで、わざわざ「かなた」という中性的男性役を用意したのかな?
〇ももか/吉原怜那(Z)
かわいいかわいいかわいい!!!
梅棒史上最高か?!って位可愛い!
もちろん、メイクや衣装込みでの可愛さだ。
実際「吉原怜那」で画像検索してみたら、
そんなでも無かった。
そんなのはどうでもいい。
とにかく、この「ももか/吉原怜那」が
最高に可愛いのは間違いない。
前述の「かなた」とのダブルキャストになるのだが、
俺は初演を1回見ていた事から、
初演に相当する「Z」バージョンを1回、
アレンジバージョンと思われていた
(実際そんな違わないんだけど)「改」バージョンを2回観劇したんだが、
吉原さんが出ている「Z」バージョンを2回にすべきだった…と
後悔するレベル。
大体なんでコントグループの一員なのに、こんなに踊れるわけ?
若い世代は、学校の授業でダンスやってるから、
それで踊れるのかなあ。
子役もやってたっていうから、その一環で身につけたのか。
初演のお目当てであった、東理紗が演じる役なわけで、
厳しい目で見たくなるところであったが、
そんなのどうでもよくなってしまったwww
それほどの存在感。
〇Dr.KC/櫻井竜彦(Z) 楢木和也(改)
「ももか&かなた」の次くらいに変わっているダブルキャスト
櫻井さんは、初演同様のブラックジャックテイスト、
楢木さんは、スーパードクターKテイストとなっている。
特筆すべきは、楢木さんバージョン。
俺は2回見たのだが、最初に観た時は、
筋トレしながらやってきたりと、筋肉質アピール、
2回目に観た時は、マントのようなものをはためかせて、
やたらと飛ぶような動きをしており、
とにかく面白い!!!
こうなると、櫻井さんはただの医者って感じになって、
気の毒に思う位w
まあ、圧倒的に楢木さんバージョンの勝ち!
〇ともゆき/谷内伸也(Z) 鶴野輝一(改)
一応の主役。
初演のキャラクターは
「親父に反抗的なラーメン屋の息子」
くらいの記憶だったが、
「借金が30万くらいあって、パチンコばっかやってる」
みたいな情報って初演の時からあった?
おかげでクズ度がかなり増してます。
セヴン側に寝返った時は、営業担当みたいな感じなんだろうか?
他の人がアパレルや美容院など、明確な職業もちなのに、
ともゆきはラーメン屋ってわけでもないし、
何やってるのか初見時はイマイチ分かりにくかった。
3回目の観劇時にはよくわかったけど、
きっかけとなる美容院の営業シーンは、もっと時間かけて
描写してくれた方が分かりやすいね。
Leadファンは、断然「Z」バージョンがおススメ。
谷内さんが演じるもう一つの役である「バナナ」は、
「ミーナ」と2人で一つみたいな役で、
正直影薄いからさー。
谷内さんの女装目当てっていうんならいいけどね。
鶴野さんバージョンは、梅棒を見慣れてる俺にとっては、
馴染みやすくていいね。
Tシャツバトルのシーンのやる気ない感じって、
3回目に観た時に気付いたけど、
前から&谷内さんもやってたんだっけ?
〇ひでき/塩野拓矢(Z) 櫻井竜彦(改)
ラーメン屋の親父。
たっさんも悪くないけど、こういう頑固オヤジは、
やっぱり塩野さんがハマり役って気がする。
〇さと/鶴野輝一(Z) 天野一輝(改)
床屋の奥さん。
もうちょっと、
床屋寄りのダサい感じの格好でも良かったかなーって気がしました。
キャストに関してはどっちでもいいかなー。
〇ねね/梅澤裕介(Z) 塩野拓矢(改)
ファッションパークのおばあちゃん。
これも、思ったより違いが感じられず、
まあどっちでもいいかなー。
〇オオタ/遠山晶司(Z) 梅澤裕介(改)
ヤクザの兄貴分。
遠山さんは後ろ髪が長く、
途中の床屋のシーンで、ちゃんと切れるのが良い。
その後のシーンで、すぐまた生えてたけどw
梅澤さんは、デコの広い感じが、いかにもヤクザ感出てていいねー!
遠山さんもカッコいいけど、トータルのビジュアルは梅澤さんの方が好きかな。
〇バナナ/楢木和也(Z) 谷内伸也(改)
セヴン姉妹の妹。
姉妹二人で1つみたいな存在なので、
バナナ自体の存在感は薄め。
なおかつ、YOUさん演じる姉のミーナの方が
「YOUさんだから」という理由で存在感あるからさー。
キャストもどっちでもいいです。
〇サナダ/天野一輝(Z) 遠山晶司(改)
セヴン姉妹の秘書。
基本的には真面目でお堅い、
遊びの少ない役どころというイメージで、
キャストの違いも無いかなーと思ったが、
遠山さんバージョンは、タバコを吸うシーンが多く、
ちょっと斜に構えている印象が感じられたね。
トータルでは天野さんの方が好きだけど、
遠山さんバージョンは、もっと味わってみたい感があった。
〇あおい/茜屋日海夏
八百屋の娘。
舞台上の主人公は、ラーメン屋の息子である「ともゆき」
だと思うが、実質の主人公は、この「あおい」といっていいだろう
(梅棒はこのパターン多いよな)。
初演は佃井さんという、アクション女優が演じていた役を、
声優ユニットのメンバーが演じるという事に対する不安はあったが…
表情の豊かさや、
作中における太陽のような存在感はしっかりあったと思いました。
ただ、同時に
「アクションの出来る佃井さんの演技をもう一回見たい!」
と思わせられる役でもあったかな…
〇しげる/だーよし
床屋のおじさん。
おじさん感と、妻が離れてからの
髪を降ろすところが最高!
自殺未遂のシーンも、意外と笑い起きるんだよねw
〇ジュン/SHUHO
美容師。
初演を最早覚えてないのですが、
印象として、初演時より軽薄でチャラ差が増した気がします。
カッコよさは初演の時の方があったイメージ。
とはいえ、こちらも十分いい役です。
回を追うごとに、遊びも増えてる気がする!
〇てつや/鐘ヶ江洸
お巡りさん。
爽やかなイケメンですが、初日は席が後ろの方で
顔がよくわからず
「あれ、梅棒の人が演じてる?」とか思ってしまいましたw
全然似てないし若さに満ち溢れてるのにね。
この舞台は、セヴン姉妹のショッピングセンターと、
ネコダの商店街とのバトル、というのが基本構図なのですが、
特別商売してるわけでない、中立な立場の公務員が、
商店街側につくっていうのが、作中ずーっと違和感なんだよなーw
まあ、粗探しレベルのツッコミだけど。
あと、ももか&かなたが、このお巡りさんに片思いしてるくだりがあるんだけど、
これがイマイチ消化不良…
ももか&かなたが恋してラブレター渡そうにも渡せないでいる(M-6)
↓
ももか&かなたが、金につられて
(おばあちゃんとのファッションセンスの相違もある?)、
ショッピングセンター側について、お巡りさんと敵対する
↓
正気に戻って、エンディングで無事ラブレター渡す(M-23)
(結果というか返事は不明)
というのが流れだが、
敵対した時が、
「恋愛対象と敵対する」
ではなく
「単なる敵対」
なんだよ。
その他大勢の敵対と何ら変わりない。
ここで
「恋愛対象と敵対する」っての描けた方が
絶対面白いし、手紙渡すシーンも生きると思うんだけど、
そういうのが無いから、
恋愛要素はM-6とM-23の2シーンだけで、
M-23も、
「そういや恋愛感情描写あったっけ」って、
唐突に感じちゃうんだよなー。
まあ、初演の時も感じた感想ではあるんだが、
変わってないんだよなー。
なんならお巡りさんは、実質主人公である八百屋の娘と
行動を共にするシーンも多いから、
この2人が恋愛発展してほしさあるわw
〇ミタニ/ザンヨウコ
ザンヨウコさんは、梅棒の初期によく出ていた方。
俺が梅棒観るようになってからは、一切出演の機会がなく、
ようやく見ることが出来ました。
演じる役は、女性都知事候補。
役名は「ミタニ」ですが、下の名前はユリコであり、
小池百合子を彷彿させます。
服装も緑だし。
しかも、奇跡的な事に、公演初日の6/21は、
実際の都知事選の告知日の翌日、
東京千秋楽である7/7は投票日と、
まさかの現実世界とリンク!!!
こんな偶然ある?!
さらに、作品中は、石丸伸二をモデルにしたと思われる、
右丸さんの猛追によって、失速した
→セヴン姉妹の金の力に負ける、という図式になっているのだが、
実際の都知事選も、二番手が当初蓮舫だと思われていたのが、
途中から石丸伸二が猛追で二番手になる、という展開になってたのも笑ったwww
こういう感じのオバサン役って、
なかなかいない&梅棒には珍しく、
そういう意味では適役だなーと思いました。
冒頭の前説諸々は、笑いもとりつつ、
用意されたネタ言ってるなー、という印象も強かったのですが、
3回目に観た時は、結構変えて来て、
遊びも入れてるなー、と感心しました。
しかも3回目の時、なんと握手出来ただけでなく、
「どちらから来たの?」と話しかけられました!!!
その日ちょうど立川で小池百合子が街頭演説してたので、
「立川から来ました」と答えましたw
実際はその隣なんだけど、ちょっと分かりにくいので、
分かりやすく立川って答えた方がいいかなーとも思ったし。
スマホ撮影は、初演の時は、
撮ってる映像がステージスクリーンに
映し出されるようにしていたと思うのですが、
今回はそれは無し。
普通にスマホで撮って、
エンディング前のシーンで、その撮った音声だけが会場に流れるという趣向。
確かにこれでも十分ですが、映像、無いよりはあった方がいいかなーと思ったのが、
正直なところ。
まあ、色々と面倒、大変だったんでしょうか。
〇ひのまる君/山咲和也
商店街のマスコットキャラクター。
着ぐるみ故、ほとんど顔が映らず、山咲さんファンの人は、
結構悲しい思いをしているんじゃないだろうかw
しかし、正体を明かすシーンはセリフたっぷり、
歌まで飛び出し、かなり頑張ってます。
そのセリフのシーンでは、日替わりの温泉ネタや、
前述のミタニの客いじりを反映させたトークなど、
ネタ用意の上手さが素晴らしいです。
キャラクターに合わせたしゃべり方もナイス。
いつだったか、冒頭で、サザエさんのタマのオーディション行くとかいって、
エンディングで自作した段ボールのみかんを使って、
実際のサザエさんでタマが果物から出てくるような動きをしてたりと、
色々サザエさんで統一感出してたのは、すげー良かった。
とにかく細かいネタ作りが素晴らしかった!!!
〇タナカ/福島海太
ヤクザの下っ端。
一見すると目立ちにくい役どころだが、
福島さんの満面の笑みと、愛嬌ある表情が素晴らしく、
キャラ立ちしてました。
コミカルな動きもナイス!
〇ミーナ/YOU
セヴン姉妹の姉。
役柄以上に、YOUさんという安定感が目立つ存在。
〇曲について
今作の楽曲群は、「自分にとって」かなり特徴的と言えるだろう。
梅棒で使われる曲は、「誰もが知ってる名曲が使われる」などと言われがちだが、
近年は、その比率が減ってるように感じる。
もちろん、世代のせいで、
俺が単に最近のヒット曲を知らない、という部分も大きいのだが…
しかし、この作品は、そのほとんどが知ってる曲ばかり。
通好みっぽい曲でも、『薄ら氷心中』は、
俺が林原好きだから知ってたりと、助けられてる所も多い。
そういう意味では、梅棒の作品群の中でも、屈指の選曲の良さと言えるだろう。
だが、それらがいい曲か?と言われたら、そうでもない。
いや、名曲、ヒット曲だから、いい曲だとは思うよ。
『Tomorrow never Knows』も『Hello!Orange Sunshine』も
『さくらんぼ』もいい曲だよ。
けど、ヒット曲故に手垢がつきまくって、特別テンションの上がる曲でもないんだよね。
過去公演の『ABCがワカラナイ』とか、
『夢幻クライマックス』とか、『ANIMA』みたいに、
それまで全く知らなかったけど、梅棒の舞台で聞いて、
シーンとのマッチ具合も相まって、
うおおおおおお鳥肌!!!!ってなるような曲は1曲も無いんだよなー。
多分、みんなが知ってる曲が多い方が正解だと思うから、
今作の楽曲群は、自分が観てきた公演の中でも、最高と言えるだろう。
だが、テンションが上がらない…
いや『YAH YAH YAH』と『あつまれ!パーティーピーポー』は
さすがにテンション上がるけどさ。
あれはまた特殊な使われ方だからw
作中の肝となる、ネコダショッピングセンターが初めてお目見えするシーン。
その荘厳かつゴージャスな雰囲気にピッタリ。
シーンの良さと相まって、観劇回数を重ねれば重ねるほど、
味が出るというか、良さが伝わる曲です。
・Can't stop Fallin' in Love/globe
床屋の奥さんが美容院の男と不倫するシーンは、
今作でトップクラスの衝撃シーンだ。
そんなシーンに、あまりにもピッタリすぎるこの曲…
当時はただのヒット曲の1つでしかなかったけど、
こんなにも深いというか、せつないというか、
背徳的というか、味わい深い曲とは思わなかった。
・みかんのうた/SEX MACHINEGUNS
俺はこの曲の事を良く知らないだが、
どうやら、基本の音源がライブバージョンのようだ。
そのおかげで、「行くぜー赤坂ブリッツ!」とか入ってるし、
曲もフェードアウトで終わってる。
これが違和感なんだよなー。
スタジオライブバージョンや、2018年の新レコーディングバージョンだと、
赤坂ブリッツとか言ってないし、フェードアウトじゃなく普通に終わるので、
こちらの音源の方がよいのでは…
確かに、ライブのような熱さが映えるシーンではあるけれども。
・ネコダに帰ろう 2024
この舞台のオリジナルソングが、
初演からアレンジ、ボーカルを変えて再登場。
アレンジは、初演の時は関わっていなかった、
ここ最近の公演オリジナル曲をずっと担当している、
ウルトラ寿司ふぁいやー。
とはいえ、そんなに変わった感も薄く、
ちょっと期待外れかな。
というか、てっきりウルトラ寿司ふぁいやーが手掛けた
オリジナル曲がどっかに挟まるのかと思ってたら、
そうでもなかった、ってのが期待外れ感。
この曲は、舞台の最後、出演者がそれぞれ登場するような
エンディングで流れるのだが、
Xのポストで知ったのだが、なんと、この曲の歌詞に、
(青い空→あおい、楽しげルンルン気分→しげる)
といった具合に、作品の役名が盛り込まれていて、
そのタイミングで、該当する役者が登場する仕様とのこと!!!
これは全く気付かなかったし、たかだか舞台のオリジナル曲で
そこまで凝るかね?!
すげー出来いいわ…
しかも、初演の歌詞と見比べたら、「かなた」の追加により、
ちゃんと歌詞も変わってるしw
〇水ぶっかけ
初演でもあった、床屋&美容院での水ぶっかけは、
今回も健在。
そのぶっかけ回数は、初演よりもパワーアップしている印象を受けたし、
「もう一回」からの、関係ない連中まで一斉にバケツ持ち出してきたのは笑ったwww
しかも、その人たちがそのまま、床の水を拭きとる係になるのは
うまいなーと。
しかしこのネタ、回を追うごとにウケなくなっていて…
今回の舞台はリピーターも多そうだし、
何やるかがネタバレになっている、ってのはあるけど、
床屋の自殺のシーンなど、毎回ウケているシーンもあるし、
ここがウケなくなる意味がわからない…
かなりのお気に入りのシーンなのは間違いない。
〇Tシャツバトル
みんな良かったけど、やっぱ東だなー!
という気持ちにさせられるのが正直なところ。
〇マネキンフォーメーション
M-17 メフィスト/女王蜂のシーンで披露された、
セヴン側の面々が、マネキンを持ちながらフォーメーションを組んで、
お巡りさんを通せんぼするシーン、カッコよかったなー。
今までにない見せ方。
金の亡者化した面々の異様さ、人間味の無さもよく出ている。
〇¥が夫
初演にもあったけど、これは本当に見事だと思う。
よく見たら、該当のシーンだけ、¥マークの形が違うんだよね。
しかし、この¥マーク、どうやってみんな装着してるんだろう。
一部の人は、パイプみたいなのを口にくわえてるようだけど、
そうじゃない人もいるみたいだし、
そもそも結構な時間くわえたままパフォーマンスするって、
だいぶきついと思うけど…
視界も悪そうだし。
〇色分け
初演の時はどうだったか覚えてないのだが、
セヴン側の人間は、みんな青で統一された服を着ていて、
分かりやすさだけでなく、デパートの高級感も出ていてよかった。
〇再演について
今回は、奥行きのある劇場を借りれた、というのが
再演のきっかけでもあったそうだが、
コロナ禍が明けた、というのもでかいだろうなあ。
客席でのパフォーマンス、演出も多いし、
これをコロナ禍に再演、となったら、
魅力半減とはいかないまでも、中途半端な再演になりそうだし。
〇多和田さんがいない
多和田さんは、このシャッターガイの初演を見て、
初めての梅棒に感動し、それから客演を経て、
梅棒の一員になった団員だ。
そんな多和田さんがこの再演の舞台に立つ…
というのは、エモ中のエモだと思ってたのに、
スケジュールのせいか、出演叶わず…
いやーこれは出てほしかった!!!
そんなところかなー。
今回は、終わった後のリピート列や、
鬼龍院翔、喜矢武豊さんが観に行ったりと、
初見にも勧めやすく、初演とそんなに違いが無いながらも、
文句なしの素晴らしい内容だと思います。
もう数年に一度、定期的にやってほしい演目でありますね。
個人的には、ソールドアウト回が少なかった(ほぼなかった?)のが気になるなあ。
大千穐楽も当日券出てたみたいだし。
梅棒は素晴らしいし、人気もあるとは思いますが、
ある程度は頭打ちになってきたのかなあ、と勝手に思ってしまいます。
この内容でソールドアウトしないのは悔しいなあ。