6/6 6/8 下北沢シアター711『妖怪パラダイス』:ピヨピヨレボリューション

http://www.piyopiyorevolution.com/1706.html#schedule

初日(6日)と8日の昼の1000円のやつと、2回観劇しました。





〇ストーリー

分かりやすく面白い。
が、めちゃくちゃ面白いとは思わない。

ストーリーのメインは主役である
さとりと猫またVS博士たち、という図式であり、
ぬらりひょん率いる百鬼夜行の存在がかなり薄いんだよなー。
無意味とは言わないけど、
カットして残った面子をもっと集中的に描いても良かったんじゃないか?
と思ってしまう。
百鬼夜行達が、最後に美味しい所を持っていくようにも見えるが、
俺はそう感じなかった。
確かに面白いが、自画自賛するほどじゃないな、と。



主人公の一人である覚。
彼は相手の考えてる事が分かってしまう能力の持ち主で、
妖怪「さとり」の能力を持ち合わせているのだが、
まず俺「さとり」という妖怪がいる事を知らなかった。
これを書くにあたって検索して、やっと知ったって感じ。


この妖怪「さとり」ってメジャーなの?
これ以外の妖怪、例えば猩々や猫又や女郎蜘蛛なんかは
知ってるし、パッと姿も思いつくんだけど、
この「さとり」だけは全く分からなくて、
「なんで他はちゃんとした妖怪なのに、こいつだけ超能力者みたいなやつなんだ?」
とか思いながら観てたから、その違和感もマイナス。



2回目観て気づいたんだけど、
オープニングの歌が終わってからの宴会のシーンで、
覚と若名がいるんだけど、これはどういう事?
最初は黒い服着てるし、モブっぽい妖怪役かと思ったんだけど、
途中から役の服着てて参加してるしさー。
そのあとの名無しからの初対面シーンと繋がらないじゃん。
宴会に参加してたけど会ってないって事?
そもそも参加してたの?



導入というか最初のシーンのテイストも、
直近のちょべりばや土砂降りと被るなー。
まあ、演劇ではよくある手法で、気にする必要もないのかもしれないが…
2回目で「あー、こういう事か!」と分かりました。
まあ、分からなくても気にならないけど、分かった方がより楽しい。



歌はすげーいい。
基本ピヨレボの舞台はどれもいいが、ベスト3に入るんじゃないかって位の
キャッチーさとカッコよさを併せ持った曲が多かった。
特にカッコよさに秀でてる。



クライマックスもすげー良かった。
殺陣やアクション全般もさることながら、展開も〇。
ボーイズの良さが出てたんじゃないかな。
特に実は九尾の狐だった、って所は鳥肌が立った。
見せ方も良い。




ステージは狭さのせいもあり、特に作り込みは無し。
しょうがないし、別にいいんだけど、それまでのピヨレボ作品からすると、
驚きのシンプルさ。


衣装やメイクは…前作の土砂降りぶりっこが尋常じゃないレベルで
よくできてたから、それと比べると落ちた感があるなー。
パッと見てどの妖怪か分からないのは、大きなマイナスだと思うんだ。
河童や猩々は分かりやすいが、天狗、人面犬、鼠小僧あたりは、
説明されてもすぐ忘れる位ピンと来ない。
何故天狗は鼻を伸ばさないのか。
邪魔だから?
だったらでかい葉っぱを背負わせるとかしてもいいじゃん。
猫またにしたって、普段は耳やら尻尾を隠してるにしたって、
もう少し何かそれっぽい要素があってもいいよ。
あまりに普通の少年すぎる。



例えば河童や猩々も分かりにくいんだったら、統一感あっていいんだけど、
分かりやすいキャラもいて、分かりにくいキャラもいる、ってのが、
違和感なんだよなー。
何か意味があるのか?って思っちゃう。


天狗と鼠小僧は、初演にはいなかったキャラらしいんだけど、
微妙な百鬼夜行チームの中でもさらに影の薄い感じで…
わざわざ追加した意味あるのか?って感じ。
ちなみにそれぞれの役者にコロさんが充て書きしたって言ってたけど…
脚本は右手さんじゃないの?


あと、総理と女郎蜘蛛のビジュアルが似てるので、
何か関連性があるのか?と思って見てしまったw




ぬらりひょん/コロ


今回見ようと思ったきっかけの一つが、
裏方に徹してステージに上がる事のないコロさんの役者姿が見れるという事。
カッコいい外見なので、カッコイイ役を期待していたが…
演ずるぬらりひょんは、カッコイイシーンもあるものの、
おちゃらけてるお笑いキャラの印象の方が強い。
俺の求めてる奴と違う!

しかも、コメディっぽい所で、滑り気味というか、あんま笑えないんだよなー。
直近で言うと、奇面組なだぎ武だったら、
同じ内容でも笑いに変える強さがあったと思う。
けど、コロさんだとウケない。
同じことを言ってもウケる人とウケない人っているじゃん?
そういう差を感じた。
俺がカッコいいコロさんを求めているから、笑いを受け付けなかったのか?
けど、客もそんなに笑ってなかった気がするんだよなー。


初演時はバッチリカッコよさのある総理大臣を演じてたらしいから、
そっちが良かったなー。
ちなみに初日に舞台の段差を蹴飛ばしてちょっと壊してましたw




〇若名(猫また)/掘晃大

macoがその演技力の凄さを絶賛していた役者。
俺はというと、最初はむしろ下手に見えたんだよなー。
顔はショボいし最初のmacoとの歌唱シーンはピッチも不安定だし、
声質も良くない。
役柄も弱々しいし。

そういうマイナスイメージがあったからこそ、
中盤〜後半からの迫力ある芝居は凄かった。
そのギャップも演じているのだとしたら、めちゃくちゃ凄いと思う。

作中で未成年なのを「未成年に見えない!」みたいにいじられるシーンがあったんだが、
俺は最初っから高校生くらいの設定で観てたぞ。
余裕で未成年に見えると思うんだが…
AVの見すぎかなw




人面犬/吉村慧一郎

サンタで美味しい役どころだったせいもあり、
ピヨレボでの存在感が大きなものに。
作中の出番はもちろん、
冒頭のフリのレクチャーや公演後のコーナーなどで
他の役者より目立ってました。
フリのレクチャーは、初日は丁寧にやってたけど、8日は短めだったなー。
ベジータのモノマネはR藤本には当然負けるが、それでも素晴らしいクオリティでした。
声は似てないが口調はバッチリ。





〇初日アフタートーク関連


30代以上は吉村さんと原田さんだけ。
他は10〜20代。
演劇やってる人って年齢不詳かつ、
ずーっと長くやってる人が多いイメージだったから、
ここにいる人も、30〜40代ばかりかと思った。
鶴岡さんの16歳ってのも、LINE LIVEで聞いてはいたが、
改めて驚き!
これだって30代あり得るよw


総理役の倉冨さんは元地下アイドル。
初演のDVDを観て、総理役をやりたいと思い、
最初の本読み?の段階で総理の歌を覚えてきていた。
コロさんたちは驚いたとともに、総理役決定。



博士役の海老原さんは声楽だかクラシックをやっていた。
歌は上手いがマイクの使い方は下手だった。
他の舞台の関係で稽古には遅れて参加したが、
ダンスが出来るとの前情報を元に、
割と目立つ立ち位置かつ、ダンスも難しいものが割り当てられた。
だが、実際はダンスは全くの素人。
その割によく頑張ってくれた。


男性メンバー全員で飲みに行った。
皆仲が良い。


女郎蜘蛛の久保さんは、かつて右手さんと共演経験があった。
そのころ右手さんと共演した人は、右手さんに恋心を抱くパターンが
多かったが、久保さんは右手さんと恋仲の役だったにも関わらず、
舞台や稽古が終わるとあっさりと帰って行ったので、
「これは信用できる!」と声をかけた。



今回の公演の際に、役者を募集してオーディションした。
その際、「歌、ダンスが出来る人」を条件に掲げた結果、人が集まらなかった。
コロさんは別のアカウントで再び募集、
今度は歌やダンスに一切触れずに役者を募集し、人を集めた。



〇ボーイズデイについて

ボーイズデイは男性1000円、女性が10000円という料金設定。
てっきり、公演内容も特別なものになるのかと思ったら、
全く同じだったので、拍子抜けしましたw
まあ、「同じ」という事が分かっただけでも収穫と言えるでしょう。

また、この回はボーイズデイという事で、
ピヨレボ面子は男装。
この時の東が、東史上一番可愛かった。
あの東を主演にして一本作ってくれ!!!!いやマジで!!!!





〇借り物ボケ競争

ボーイズデイのアフターイベントはピヨレボチームとピヨレボーイズの2チームに分かれ、
お客さんからお題の物を借りて、さらに借りた物でモノボケするという趣向。
生うどんであれだけコメディセンスを発揮して、
即興芝居も上手い東が一番下手だったなーwww
というか、全体的に「モノボケ分かってんのか?!」と思ってしまう位下手w
右手さんも、あれだけカンコンキンで飯尾のモノボケ見てるはずなのに、
あんまり上手くないし。
言い方がダメだもんw
恥ずかしいから早口で終わらせよう、みたいな感じで。
顔も赤いしさーw


上手かったのは、まさかのあずさ。
一番ちゃんとしてた。
まあ、上手い下手はどうでもよく、面白かったので問題無しです。
ボーイズがヘッドホンを引き当た時、
絶妙のタイミングで吉村さんがヘッドホンを楽屋から持ってきたのがすげー良かった。





〇その他

初日は直近のタワレコのイベントにも参加したHIDEKiSMさんが客として来ていた。
あずさの驚いたリアクションからすると、サプライズで来たっぽい。